業種別
コーポレートガバナンス

地域銀行のコーポレート・ガバナンス報告書の分析 
2016年6月株主総会後のガバナンスの状況

2016.08.22
潮田 和也
新日本有限責任監査法人
金融部 シニアマネージャー 
公認会計士・国際公認投資アナリスト
渡水 達史
新日本有限責任監査法人
金融部 マネージャー
公認会計士

Summary

  • コーポレートガバナンス・コード適用から1年経過した2016年6月の定時株主総会後に提出された「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」について、上場地域銀行(持株会社含む)83社(行)を対象に分析しました。
  • 2016年6月株主総会後において、上場地域銀行の4分の3以上がすべてのコードを遵守していると表明しています。
  • 適用初年度に最も多くエクスプレインされていた取締役会評価については、2016年6月株主総会後において、9割以上の上場地域銀行で実施されており、そのうち8割超の上場地域銀行が課題を記載しています。

機関設計別の取締役の状況

  • 2015年12月末以降、9社の監査役設置会社が監査等委員会設置会社へ移行しています。監査役が監査等委員である取締役へ就任するケースが多いことから、取締役の平均人数が増加したものとうかがえます。
  • 上場地域銀行(持株会社含む)83社の独立社外取締役の総数は、2015年12月末の166人から209名へ増加しており、取締役会をモニタリングボードに転換していく一つの契機になるものと考えられます。
  • 上場地域銀行13社で、全取締役数の3分の1以上の独立社外取締役が選任されています。また、すべての上場地域銀行で、複数の独立社外取締役が選任されています。

(下の図をクリックすると拡大します)

コンプライ・エクスプレインの状況

  • フルコンプライしている地域銀行は、2015年12月末の全体の43%から78%へ増加しています。
  • 取締役会の実効性評価は71社の地域銀行でコンプライされた一方で、議決権の電子行使、招集通知の英訳については、引き続き多くの地域銀行でエクスプレインされています。
  • 取締役会の実効性評価は、比較的多くの地域銀行でアンケートによる自己評価を行っている一方で、第三者評価を実施している地域銀行はありませんでした。

How we see it

  • 地域銀行のガバナンスについては、経済の好循環の担い手として、および地方創生の要の位置付けとして、投資家や規制当局が強い関心を示しており、今後もガバナンス向上への取組みを継続していく必要があります。
  • 特に、取締役会評価など、取締役会のPDCAサイクルを適切に回していくための取組みが求められています。

【お問い合わせ先】

新日本有限責任監査法人 金融部
シニアマネージャー 潮田 和也
マネージャー 渡水 達史

Tel: 03 3503 1088
E-mail: RAAT@jp.ey.com

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