業種別
与信管理

AIを用いた企業の信用力評価・与信管理モデルの未来 ~ビッグデータとAIの挑戦~

2017.09.13

【Summary】

AIを用いた企業の信用力評価・与信管理モデルの未来 ~AIとビッグデータの調整~

  • 企業の信用力評価・与信管理モデルは、利用可能なデータや統計技術の発達などをふまえて進化しています。また、実務でモデルを使うには実務特有の制約をクリアする必要があります。
  • AIを用いた信用力評価・与信管理モデルの高度化は、90年代後半から実務に適用されており、リテール債権の管理では一定の成果を上げてきました。しかし、コーポレート債権の管理ではまだ十分な成果を上げるに至っていません。
  • 【企業の信用力評価・与信管理モデルの要件】

    • 統計手法を用いてモデルを構築する際には、過去のデータから将来にも適用可能な一貫性のあるルールを抽出することになります。
    • モデル構築は単なる「当てもの」ではありません。
    • 実務上は、「オーバーフィッティングの回避」「統計分析の手法にマッチしたデータ量・質の確保」「モデルの利用方法の明確化」について配慮することが不可欠です。

    【新時代のAIとは】

    • AIを用いてモデルを構築することで、膨大なデータを読み取り、人間が気付かなかった隠れた性質を学習し、予想することが可能です。
    • 一方で、AIのロジックは、急激に高度化しすぎたため、AIがどのような場面で予想を外すかを定義することは、ますます難しくなりました。AIのブラックボックス化の回避が大きな課題です。
    • AIを使いこなすためには、学習させる教師データについて均一なものを選択する、あるいは効率的に学習効果を上げるようなデータをあらかじめ人が作るなど、これまでと異なるノウハウが必要になるでしょう。

    【How we see it】

    • 新時代のAIは、高い予測力や精度を実現しているものの、高い予測力を実現しているロジックや理由を把握し、理解することはますます困難になりました。
    • AIをツールとして使いこなすためには、AIの弱点を把握しつつ、使いこなすための経験やノウハウの取得が今後の課題となります。

    【筆者プロフィール】

    新日本有限責任監査法人
    金融事業部 シニアマネージャー
    神﨑 有吾

    早稲田大学商学学術院講師(リスク管理論を担当)
    2009年から2011年まで、金融庁監督局総務課バーゼル推進室(現健全性基準室)に出向(オペレーショナルリスク・信用リスク・市場リスクのモニタリングに従事)。
    2015年4月に新日本有限責任監査法人入所後は、会計監査業務やリスク管理やERMに係るコンサルティング業務に従事。

    ※所属・役職等は掲載当時

    【本件に関するお問い合わせ】

    新日本監査法人 金融事業部 神﨑 有吾
    Tel: 03 3503 1088(代表)
    Email: Yugo.Kanzaki@jp.ey.com

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