業種別
コーポレートガバナンス

地域銀行のコーポレート・ガバナンス報告書の分析 
2017年6月株主総会後のガバナンスの状況

2017.10.10

Summary

地域銀行のコーポレート・ガバナンス報告書の分析 ~2017年6月株主総会後のガバナンスの状況~
  • 前年に引き続き、上場地域銀行(地方銀行・第二地方銀行、またはその持株会社)を対象に、2017年6月の定時株主総会後に提出された「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」を調査しました。
  • 監査役会設置会社が7割以上を占めるものの(82社中59社)、上場地域銀行の約4分の1(同20社)で監査等委員会設置会社を選択。また、監査等委員会設置会社と監査役会設置会社の約2分の1(79社中39社)で指名・報酬に関する任意の委員会を設置しています。
  • 「コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施していない理由」を記載している上場地域銀行は10社で、そのうち5社は補充原則1-2④(議決権の電子行使、招集通知の英訳)について説明しています。

【機関設計別の取締役の状況】

  • 2017年6月の株主総会直後の上場地域銀行の機関設計は指名委員会等設置会社3社、監査等委員会設置会社20社、監査役会設置会社59社となっています。
株主総会直後の設置会社数
2016年6月 2017年6月
社数 構成比 社数 構成比
指名委員会等設置会社 4社 4.8% 3社 3.6%
監査等委員会設置会社 14社 16.9% 20社 24.4%
監査役会設置会社 65社 78.3% 59社 72.0%
合計 83社 100.0% 82社 100.0%

  • 機関設計別にみると、取締役の人数については、監査等委員会設置会社が一番多くなっています。
  • すべての上場地域銀行において、複数名の独立社外取締役を選任している状況です。独立社外取締役の員数の平均値で比べると、指名委員会等設置会社3.3名、監査等委員会設置会社3.9名、監査役会設置会社2.3名となっています。

【任意の委員会の設置状況 (補充原則4-10①)】

  • 取締役の指名や報酬に関して客観性や透明性のある議論を行うために、監査役会設置会社や監査等委員会設置会社において、取締役会の下に、社外取締役を中心とした任意の諮問委員会を設置する動きが広がっています。
  • 監査等委員会設置会社と監査役会設置会社合算でも、すでに半数近い上場地域銀行で指名・報酬に関する任意の委員会が設置されています。
指名委員会相当の任意の委員会の設置割合(2017年6月株主総会後)
指名委員会相当の任意の委員会の設置割合(2017年6月株主総会後)

How we see it

  • 上場地域銀行では、前回レポート以降も、ガバナンス向上に向けた動きが見られました。
  • 地域銀行のガバナンスについては、経済の好循環の担い手として、および地方創生の要の位置付けとして、引き続き、投資家および規制当局とも、強い関心を持っています。そのため、地域銀行においては、今後も継続してガバナンス向上に向けた取組みを実施していく必要があります。

【筆者プロフィール】

潮田 和也
新日本有限責任監査法人
金融事業部 シニアマネージャー
公認会計士・国際公認投資アナリスト

※所属・役職等は掲載当時

【お問い合わせ先】

新日本有限責任監査法人 金融事業部
Tel: 03 3503 1088
E-mail: RAAT@jp.ey.com

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