業種別
店頭デリバティブ

デリバティブ契約等の早期解約条項の行使の一時停止(ステイ)に関する規制の適用開始について

2017.02.17

本稿では、デリバティブ契約に関連して、デリバティブ契約等の早期解約条項の行使を一時的に停止するステイについて取り上げます。

2016年8月8日に、金融庁から、外国法準拠の契約における早期解約条項等の一時停止の効力の確保を目的とした監督指針が示されています。

本監督指針は、預金保険法に基づき、内閣総理大臣が、金融システムに著しい混乱が生ずるおそれがある場合に、契約上の早期解約等条項の効力を一定期間制限するステイの決定の効力を、外国法準拠の契約に対しても及ぼそうとするもので、2017年4月1日から適用されます。

項目 内容
対象金融機関
  • 主要行等
  • 中小・地域金融機関
  • 保険会社
  • 金融商品取引業者等
対象カウンターパーティー
  • 中央清算機関を除くカウンターパーティー
対象取引
  • 以下の取引に関して特定解除等の条項を含む外国法準拠の契約
    • 店頭デリバティブ取引
    • 金融等デリバティブ取引
    • 有価証券の買戻又は売戻条件付売買
    • 有価証券の貸借
    • 選択権付き債券売買取引
    • 先物外国為替取引
    • 店頭商品デリバティブ取引
    • これらの取引に類似する取引
対応の考え方
  • ISDAのプロトコルの採択/カウンターパーティーの採択の確認
  • ステイの決定の効力等が対象取引に及ぶことの契約書への明記

対象金融機関の対応としては、ステイの決定の効力等が外国法準拠の契約に及ぶことを目的と する国際的に共通のプロトコルを採択等が挙げられており、ISDAにおいてISDA Resolution Stay Jurisdictional Modular Protocol及び各法域のJurisdictional Moduleが策定されています。

Jurisdictional Moduleについては、2016年5月以降、英国及びドイツのJurisdictional Moduleが公表されており、2017年1月にJapanese Jurisdictional Moduleが公表されています。

ステイへの対応にあたっては、対象金融機関やカウンターパーティーの範囲、対象取引などが幅広いため、規制対象エンティティや規制対象取引の定義の確認、対象となるカウンターパーティーや関係する契約の整理、プロトコルへの採択やカウンターパーティーのプロトコル採択の確認などについて、迅速に影響の分析や対応方針の検討を行う必要があると考えられます。


【本件に関するお問い合わせ】

新日本有限責任監査法人|金融アドバイザリー部|プリンシパル
和合谷 與志雄 (Yoshio Wagoya)

新日本有限責任監査法人|金融部|パートナー
上野 佐和子 (Sawako Ueno)

新日本有限責任監査法人|金融アドバイザリー部|シニアマネージャー
緒方 兼太郎 (Kentaro Ogata)

新日本有限責任監査法人|金融アドバイザリー部|シニアマネージャー
松岡 素子 (Motoko Matsuoka)

Email: Fso-Info@shinnihon.or.jp
Tel: 03 3503 1954

(※所属・役職等は掲載当時

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