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M&A

グローバル保険業界におけるM&A

2016.06.23

グローバル保険業界におけるM&A: 保険セクターの変革の鍵となりうるか2015年の保険セクターのM&Aの状況を表現する上で、「メガディールの復活」という言葉がよく用いられます。しかし、これよりも重要な特徴として挙げられるのが、業界の大幅な改革につながる「トランスフォーメーションを目的としたディール」です。2016年の保険業界のディールにおいても、こうした「トランスフォーメーション」が重要なテーマではないでしょうか。本稿では以下の5つのテーマに沿って論点を掘り下げます。

世界の保険業界におけるディールの特徴

グローバル規模での同業界のディール額は1,110億米ドルを超え、ここ数年間でも2015年は最高に達しました。主因は(ディール額が100億米ドル超の)「メガディール」が増加したためで、こうしたメガディールは保険業界のトップ10のディール額全体の67%(740億米ドル)を占めています。しかし、欧州におけるディール額は2014年から減少しています。これは、2014年のディール額が極めて多かったことと、ソルベンシーIIの導入がM&Aを抑制していることが原因です。

「トランスフォーメーション」のディールが保険業界のM&Aを牽引

保険業界における大幅な変革、「トランスフォーメーション」の動きが同業界のM&A増加の主因となっています。生命保険会社にとってディールの最も大きな役割が資本の最適化であるのに対し、損害保険会社におけるディールの役割は、コスト効率化と業務能力の拡充となっています。

資本の流れ

2015年は、特に日本と中国発のディールが増加しました。日本の生保生命保険会社による北米の保険会社の買収総額は219億米ドル、欧米の保険会社の買収総額は54億米ドルに達しました。2015年にはプライベートエクイティ(PE)によるディールよりも、大企業によるディールが多かったことが特徴として挙げられます。また、自己資本規制の実施により、特定のリスクを有する保険会社の取得や売却が進みました。

2016年の概観

2016年も保険業界のトランスフォーメーションが続き、M&Aのペースに拍車がかかることが予想されます。

M&Aに伴う統合

トランスフォーメーションにはM&A後の効果的な統合が不可欠です。ディールの理由がどのようなものであれ、効果的な統合計画と厳格な実施は、バリューの創成と事業の本質的な価値を守る上で不可欠です。計画の立案と実施に加え、統合を実施する上でのリソースも不可欠です。

英文オリジナルレポートと併せてご確認ください。

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