業種別
公益法人制度

公益法人の組織変更等

2011.12.05

現行の社団法人・財団法人(特例民法法人)が、新制度上の一般社団・財団法人又は公益社団・財団法人へ移行する場合以外の組織変更等の方法について、特例民法法人のケースと一般社団・財団法人又は公益社団・財団法人のケースに分けて、ご紹介します。

なお、下記は組織変更のうち、分割等については記載しておらず、網羅的なものではありません。

1. 特例民法法人の組織変更等

(1)特例民法法人が、営利法人等(株式会社等)に転換する方法

特例民法法人は、その事業内容が、営利企業の事業と競合し、又は競合しうる状況となっている場合で、公益法人としてふさわしいと認められる事業内容への改善等に向けた措置が講じられない場合には、所管官庁の指導監督に基づき、営利法人等(株式会社等)に転換することとされています(「公益法人の設立許可及び指導監督基準」平成8年9月20日閣議決定 同9年12月16日 一部改正 同18年8月15日 一部改正)。これに関連して発出されている、「公益法人の営利法人等への転換に関する指針」(平成10年12月4日公益法人等の指導監督等に関する関係閣僚会議幹事会申合せ)は、株式会社等への組織変更を行う場合の手法選択の際、参考とすることができると考えられます。

【株式会社への転換の方法の例】

(「公益法人の営利法人等への転換に関する指針」より)

  1. 社団法人・財団法人が解散した後、その事業を株式会社に譲渡する場合
  2. 社団法人がその事業を株式会社に譲渡した後、解散する場合
  3. 社団法人がその事業を株式会社に現物出資した後、解散する場合
  4. 社団法人・財団法人が目的(事業)を変更して、従来行ってきた事業を株式会社に譲渡し、残存する又は追加された事業を継続することとして公益法人が存続する場合
  5. 社団法人・財団法人が目的(事業)を変更して、従来行ってきた事業を株式会社に現物出資し、残存する又は追加された目的に従った事業を継続することとして公益法人が存続する場合

(2)特例民法法人同士で合併を行う方法

特例民法法人は、移行認定申請又は移行認可申請をせずに公益社団・財団法人又は一般社団・財団法人に移行することを防止する観点から、他の特例民法法人とのみ合併(吸収合併に限る)することが認められています(整備法66条)。なお、合併存続特例民法法人は、通常の特例民法法人と同様に、平成25年11月末までに、移行認定又は移行認可を受ける必要があります(整備法第44条)。

【留意事項】

<法人格について>

  1. 特例民法法人は、社団法人同士、財団法人同士の他、社団法人と財団法人との合併は可能ですが、前述の趣旨より、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、NPO法人、株式会社等との合併はできません。
  2. 社団法人同士の合併である場合には、合併後存続する法人は社団法人でなければならず、また、財団法人同士の合併である場合には、合併後存続する法人は財団法人でなければなりません。

<認可等について>

  1. 合併後存続する特例民法法人は、原則として、合併について、旧主務官庁の認可を受ける必要があります。旧主務官庁の認可を受けるまで、合併の効力は生じません(整備法第68条、69条)。

2. 一般社団・財団法人又は公益社団・財団法人の組織変更等

(1)一般社団・財団法人が、公益社団・財団法人に移行する方法

一般社団・財団法人は、平成25年12月以降も引き続き、内閣総理大臣または都道府県知事の認定を受けて、公益社団・財団法人に移行することができます。

(2)一般社団・財団法人及び公益社団・財団法人間で合併等を行う方法

一般社団・財団法人は、他の一般社団・財団法人と新設合併又は吸収合併をすることができます(一般法第242条)。

公益社団・財団法人は、「公益認定を受けた一般社団・財団法人」(認定法第2条)ですので、基本的には、一般社団・財団法人と同様に、合併することが可能です。

【留意事項】

<一般社団・財団法人について>

  1. 一般社団法人同士が合併する場合には、合併後存続する法人又は合併により設立する法人は一般社団法人でなければならず、また、一般財団法人同士が合併する場合には、合併後存続する法人又は合併により設立する法人は一般財団法人でなければなりません(一般法第243条)。
  2. ①以外の場合においては一般社団・財団法人のいずれの法人格を選択することも可能ですが、合併をする一般社団法人が合併契約の締結の日までに基金の全額を返還していないときは、合併後存続する法人又は合併により設立する法人は、一般社団法人でなければなりません(一般法第243条)。

<公益社団・財団法人について>

  1. 公益社団・財団法人は、内閣府令で定めるところにより、予め、合併を行う旨を行政庁に届け出なければなりません(認定法第24条)。
  2. また、公益社団・財団法人が合併により消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益社団・財団法人であるときを除く。)には、定款の定めに従い、類似の事業を目的とする他の公益社団・財団法人・国・地方公共団体等に、当該合併の日から一箇月以内に公益目的取得財産残額に相当する額の財産を贈与する必要があります(認定法第5条17項、第30条)。
  3. 但し、公益社団・財団法人が合併により消滅する法人となる新設合併契約を締結したときは、当該公益法人(当該公益社団・財団法人が二以上ある場合にあっては、その一)は、当該新設合併により設立する法人が当該新設合併により消滅する公益法人の地位を承継することについて、行政庁の認可を申請することができます(認定法第25条)。
  4. 上記の他、事業の実施場所、収益事業等の内容、公益目的事業の種類又は内容、公益目的支出計画等の変更申請等についても、留意する必要があります(認定法第11条、整備法第125条等)。

<移行法人の場合について>

  1. 合併をする法人が特例民法法人からの移行法人である場合には、内閣府令で定めるところにより、合併をした旨を行政庁に届け出なければなりません(整備法第126条)。

<その他>

  1. 特例民法法人、NPO法人、株式会社等との合併はできません。

 【参考-合併の可否】

<参考-合併の可否>
合併
一般財団法人 一般社団法人 公益財団法人 公益社団法人 特例民法法人 株式会社・NPO法人等
財団
法人
社団
法人
一般財団法人 × × ×
一般社団法人 × × ×
公益財団法人 × × ×
公益社団法人 × × ×
特例民法法人 財団
法人
× × × × ×
社団
法人
× × × × ×
株式会社・NPO法人等 × × × × × ×  

  • 認定法:公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
  • 一般法:一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
  • 整備法:一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律




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