ご存知ですか? 借手は、新たなリース基準書を発効日以降に適用する方法を選ぶことができます (8月9日号)

ご存知ですか? 借手は、新たなリース基準書を発効日以降に適用する方法を選ぶことができます (8月9日号)

2018年8月9日 PDF
カテゴリー FASB/会計

SEC and US GAAP Weekly Update 2018年

新たなリース基準の適用におけるコストと複雑性を緩和するため、FASBは借手に対し、適用日後に開始又は修正されたリースに指針を適用する方法の選択肢を設けています。この選択には以下が含まれ、会計方針の選択として行われます。

  • 借手は、ASC 842の短期リースの定義を満たすリースについて、原資産のクラスごとに、リース負債又は使用権資産を貸借対照表に認識しないという選択をすることができます(すなわち、こうしたリースをASC 840のオペレーティング・リースと同様に取り扱う)。
  • 借手は、原資産のクラスごとに、非リース構成部分を関連するリース構成部分と区別しないという選択をすることができます。この選択をした借手は、契約上の対価を配分するための各構成要素の独立価格を算定する必要はありませんが、構成部分を合わせて会計処理することにより、リース負債及び使用権資産は大きくなります
  • 公開企業以外の借手は、全てのリース負債の当初認識及び事後測定に、リスクフリー金利(例えば、米国債のゼロクーポン債の金利)を使用することを選択できます。

借手は、新基準の適用に備えて、会計方針の選択や、移行時の実務上の便法の選択適用が、プロセス、統制及びステークホルダーに対するコミュニケーション(例えば、SABトピック11.Mの開示)にどのような影響を及ぼすかを検討する必要があります。

先週のニュースレターでお知らせしたとおり、FASBは新リース基準を改定しました。これにより、経過措置オプションが追加され、また貸手に実務上の便法が提供されます。新たな経過措置オプションでは、企業が、適用初年度の財務諸表に表示する比較対象期間に、新指針を適用しないことが認められます。実務上の便法は、一定の条件が満たされた場合、貸手が非リース構成部分を関連するリース構成部分と区別しないことを認めています。

詳細については、ASC 842 FRD及びTo the Point, FASB adds transition option and practical expedient for lessors to new leases standardをご参照ください。

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