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EY調査:COVID-19危機で高まるヘルスケア分野のデータアジェンダ加速化に対する「切迫感」

2020.06.17
EY Japan
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社
  • 個別化医療のためのエコシステム形成を促進する5つのトレンド
  • ヘルスケアデータの飛躍的な強化に欠かせないデータの「つながり」、「統合」、「共有」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受け、世界中のヘルスケアに関する仕組みは、かつて経験したことのないような数々の試練に直面しています。EYの最新の調査レポート「Five Trends Driving the Emergence of the Personalized Health Ecosystem」によると、ヘルスケアとウェルネスの分野には、個別化を追求したデータ駆動型アプローチを全世界的に採用することが早急に必要である、ということが浮き彫りになりました。ヘルスケア業界の変革に欠かせないデータの取得やその利用を促進するテクノロジーの潜在的可能性については、どの企業も長い間認識していたのです。しかし、「切迫感」の欠如により、その可能性を具現化することなく今に至っています。今回の大規模なCOVID-19の広がりを受けて、「変革」が必要不可欠となっています。

EY Global Health Sciences and Wellness Industry リーダーであるPamela Spenceは次のように述べています。

「COVID-19危機が手に負えないほど深刻な人的損失をもたらしていることを受け、ヘルスケア業界では、今後直面するであろう様々な難しい課題を積極的に予測し、適切に対処できるよう、新たな基盤を構築する必要性が高まっています。この実現のためには、各企業はヘルスケアサービスの提供方法を再考するとともに、真に個別化されたデータ駆動型のエコシステムに移行することが必要です。データ戦略に磨きをかけ、ビジネスモデルを変革するこの機会を活かすことができる企業は、業界のリーダーとして、その価値の有効性を実証していくことができるでしょう」

本調査レポートでは、ヘルスケア業界に見られる複数の新たなトレンドを考察しています。そのひとつは、本業界の変革に向けた新しいアプローチとマインドセットの成熟化を加速させるのに必要な切迫感が、COVID-19危機によってどのように高まったのかということです。明らかになったのは、ヘルスサイエンス・ウェルネス業界が変革を実現すれば、将来発生するかもしれない感染症のパンデミックだけでなく、糖尿病や心臓病からがん、アルツハイマー型認知症に至る慢性進行性疾患を患う人々にとっても、効果的なヘルスケアサービスをグローバルで展開することができるだろうということです。

世界各国がCOVID-19の流行の抑え込みに向けた取り組みを進めていますが、ヘルスケアデータの「つながり」、「統合」、「共有」が実現すれば、そのデータの威力は驚くほどに増すということが、各国の取り組みから急速に明らかになっています。しかし、ほとんどの地域では、データがサイロ化され、さまざまなシステムや組織に分散された状態で保管されているため、それらを素早く統合し分析することは不可能であり、また、ヘルスケアの取り組みをリアルタイムで実現するのに不可欠な情報の有効性も、限定的なものになってしまっています。本調査レポートは、このような課題に対処するには新しい考え方が必要であると指摘しています。企業はデータの所有や収益化に対するこだわりを軽減し、「つながり」や「統合」に向けた取り組みに一層注力することが求められます。そのようなアプローチがヘルスケアサービスの変革に欠かせない貴重なインサイトの創出を促進します。

ヘルスエコシステムの個別化に向けたビジョンを実現するには、乗り超えなくてはならない重要な課題がまだまだあります。本調査レポートでは、企業がデータ駆動型のヘルスケアサービスの未来像を追求していく際にフォーカスすべき、新たなトレンドをさらに4つ示しています。その概要は、以下の通りです。

  • 私たちの体内、上空、周りなどあらゆるところに搭載されたセンサーから収集されたデータをもとに、第5世代移動通信システム(5G)と人工知能(AI)がヘルスケアサービスを変革するために必要な、新しいネットワークを創出します:
    これらのテクノロジーの組み合わせによって、ヘルスケアサービスの提供に不可欠な新しいネットワークの基盤が形成されます。次世代広域ネットワークを介して、遍在するセンサーから途切れることなく提供される膨大なデータは、リアルタイムでAIによって分析されます。
  • ヘルスケアサービスを個別化するためには、データの利用は不可欠であり、企業はデータを通して人々の行動様式を把握し、その行動に何らかの働きかけを行うことができます:
    各国政府が緊急に実施している「ソーシャル・ディスタンス」政策は、COVID-19の感染拡大の抑え込みにおいて、最も重要なメカニズムであることが行動科学で証明されています。今後は、治療の効能と医療現場への導入可能性の向上につながるような行動科学ツールを開発することが、企業の重要な役割となっていくでしょう。より大きなデータセットと、より強力なAIのフィードバックの繰り返しによって、製品、個別化されたサービス、ソリューションのより良い組み合わせが可能となり、ヘルスケアの最適化につながります。
  • 医療消費者とその他のステークホルダーの参加を担保するには、信頼できるインテリジェンスシステムが必要です:
    COVID-19との闘いによって、ステークホルダー間の信頼と連携はなくてはならないものになっています。他方、サイバーセキュリティやAIに関する課題が依然として残っています。つながりは、ヘルスケアの中核要素であるため、ステークホルダーとAIシステム間で必然的に発生する大量のデータ交換の安全性が担保される、信頼性の高いサイバーセキュリティ対策を講じることが非常に重要です。
  • 新しい時代に向けて、企業は結果を生み出すことができるビジネスモデルを選択することが必要です:
    COVID-19のパンデミックを受け、資金面への影響は今後さらに厳しいものになると予想されます。企業は、より明確なビジョンに裏付けられたビジネスモデルを構築して、新しい時代に価値を創出していくことができるよう取り組むことが求められます。COVID-19の収束後もその爪痕は残り、多くの企業が課題と向き合い続けていくことになるでしょう。自社にとってどんなビジネスモデルを採用するのがベストなのか見極め、また、この分野で最高の成果を挙げるのに必要なデータを入手するにはどうすればよいか考えることが重要です。

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングのライフサイエンスセクターアドバイザリーリーダーである佐野徹朗は、次のように述べています。

「日本の医療業界において、個別化医療に向けたデータプラットフォームの構築が急務となっています。今回のCOVID-19により、医療データを活用したヘルスケアエコシステム形成の重要性が再認識され、今後デジタルトランスフォーメーションが加速していくことが予想されます。EYは、今後の予測不可能な環境への迅速な対応に向けて、企業のデジタル化を支援することで、業界全体の発展に貢献していきます。」

本レポートの詳細は以下ウェブサイトよりご覧ください。

※本プレスリリースは、2020年4月28日(現地時間)にEYが発表したプレスリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

英語版プレスリリース:

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