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EY Japan、企業のステークホルダー価値創造を推進するためのLTV(Long-term Value)推進室を設置

2020.07.27
EY Japan
  • LTVフレームワークを活用し、非財務的価値などの開示指標を設定
  • 非財務活動の定量化・KPI化、ソーシャルインパクト測定、サステナビリティ・ESG・SDGsの経営への統合、中期経営計画策定、LTVデューデリジェンスなどで企業を総合的に支援
  • LTV推進室を核に、4サービスラインの連携のみにとどまらない全社的な取り組みとして展開

EY Japanは、統合報告書やESG投資、SDGsの経営戦略への組み込みなどへの関心が高まる中で、企業の株主価値からステークホルダー価値重視への移行や変革の推進を支援するために、「LTV(Long-term Value)推進室」を設置し、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーのサービスを統合的に提供する体制を整えたことを発表しました。「LTV推進室」は、EYのLTVフレームワークを活用し、企業へのサービス提供だけでなく、行政、市場、社会に向けて長期的価値(Long-term Value、LTV)の浸透を図る活動も行います。

「LTV推進室」設置の背景

今年開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は「ステークホルダーがつくる、持続可能で結束した世界」がテーマであり、米国のビジネスラウンドテーブルなどの団体や、ブラックロック社のラリー・フィンク氏といった投資家が強い関心を寄せる課題となるなど、ステークホルダーへのインパクト(ステークホルダー価値)を測定し、開示する方法の統一化に向けた動きが世界で強まっています。日本においても、統合報告書やESG投資、SDGsなどへ対応する企業は増えていますが、質の面でより一層の改善の余地があると考えられています。

EYは、2016年から「Embankment Project for Inclusive Capitalism(統合的な目線による新たな資本主義社会の構築に向けた取り組み)」(以下EPIC)プロジェクトに参画し、LTVフレームワーク(図1)を発表しました。EYのLTVフレームワークは組織が従業員、顧客、投資家、そして社会全体のステークホルダーに対する価値をどのように創造し、測定するかに関する指標の定義および測定方法を明確化しました。

企業が、長期的価値(LTV)の最大化とそれを軸にした目的主導型の経営への進化を追求することで、従来の固定資産など有形の資産のみならず、優秀な人材を集め、顧客ロイヤルティを向上させ、社会全体からの信頼の獲得につなげるなど、無形の資産をいかに持続的な価値創造につなげるかが期待されます。

このような環境の中で、日本国内において長期的価値(LTV)への理解や浸透を強化し、企業がステークホルダー価値重視への移行や変革を円滑に進められるような統合的なサービス提供が求められていることから、EY Japan各法人を有機的に連携させるための組織を設けました。

EY Japanの長期的価値(LTV)展開と「LTV推進室」の役割

今後EY Japanでは、LTVフレームワークを活用した目的志向の戦略策定・組織文化としての組み込み・測定と報告にかかるサービスを提供していきます。また従来からの非財務活動の定量化・KPI化、ソーシャルインパクト測定、サステナビリティ・ESG・SDGsの経営への統合、中期経営計画策定、デューデリジェンスといったサービスの提供においても積極的に当該概念を活用し、クライアント企業の長期的な価値向上に貢献していきます。

「LTV推進室」は、そうしたEY Japanにおける活動を推進していく組織であり、4つのサービスラインを担当する各法人からのメンバーにより、発足時は約100名規模で横断的に組成します。その主な役割は、グローバルの先進的なサービスや最新情報の発信などの国内展開、EY Japan内部での研究開発・人材育成、4つのサービスラインでの連携促進、提供サービスの品質向上管理などとなります。

またEY自身が、長期的価値の考え方に直結する企業理念(Purpose)「より良い社会の構築を目指して(Building a better working world)」を掲げていることから、「LTV推進室」の組織としての活動や4つのサービスラインの連携にとどまらず、それらを越えた全社的な取り組みとして内外に展開していきます。

なお、「LTV推進室」のリーダーには、EY Japan Accounts Leaderでもある瀧澤徳也(たきざわ・とくや)が就任しました。

LTVフレームワーク適用による長期的価値への変革

EYの LTVフレームワークは、企業がステークホルダーに対して生み出す価値をどのように創造、測定および伝えるかをより明確かつ効果的に考え、定義するのに役立ちます。LTVフレームワークは事業の目的と未来のビジョンを明確にした戦略の策定、透明性がある目標までの進捗状況の測定と報告、組織全体に文化として考え方を組み込む3つの要素で構成されています。

  • 1)目的志向の戦略策定
    目的主導型の戦略を策定するには、ステークホルダーにとって望ましい成果(アウトカム)を明確に理解する必要があります。意義のある目的と将来のビジョンは、なぜ事業が存在するのか、そしてどのような持続的な影響を与えようとしているのかを明確にすることができます。
  • 2)測定と報告
    長期的価値創造戦略に対する株主の支持を最大化するためには、目的主導で設定された新しい目標に向けた進捗状況を、透明性や信頼性、バランスを持って測定するべきであり、さらにはより広範な観点での価値を報告する必要があります。
  • 3)組織文化としての組み込み
    企業は、報奨制度からサプライチェーン管理、資本配分、およびM&A戦略に至るまで、あらゆる企業活動を支える幅広いステークホルダーの期待に基づいて、消費者、社会、および人類にとっての価値を高める行動を起こす必要があります。企業は、組織の文化的構造全体にこの考え方を織り込む必要があります。
LTVフレームワーク(図1)
LTVフレームワーク(図1)

LTVフレームワークの構造

LTVフレームワークは上記の3要素を元に、以下の構造になっています。

まず、企業が置かれる事業環境、目的、戦略、ガバナンスの分析から始めます。これにより、最も重要なステークホルダーにどのような成果(アウトカム)を届ける必要があるかを見極めます。次に、自社のビジネスモデルの継続性を守りつつ、ステークホルダーが望む成果の提供に必要となる戦略実行能力を検討します。

  • 外部環境・現在と将来の基本トレンドの分析、企業の「目的」の考察、戦略とガバナンスの検討、目標達成のための事業の位置づけの評価
  • ステークホルダーへの成果を価値カテゴリー別(人材価値、消費者価値、社会的価値)に体系化し、財務的指標にとどまらない価値の創造と保護の手段の探究
  • 価値創造手段を通じた戦略実行能力の分析
  • 長期的価値に適した指標(産業全体にわたる共通指標、各セクター特有の指標、各企業特有の指標)の設定

EY JapanのLTV推進室リーダーである瀧澤徳也は、次のように述べています。

「歴史においてもまれに見る感染症の大きな影響にさらされている中で、企業の長期的価値の重要さがまさに問われています。これは単なる経営や市場のトレンドではなく、新型コロナウイルスの影響を乗り越えたその先においてもますます重要になることは間違いありません。そのために私たちEY Japanはこれまでグローバルで蓄積し共有してきた多くの知見を日本企業のために活用し、長期的価値を組み込んだ経営変革への取り組みを支援していく体制を整えました。長期的価値追求への支援を私たちの企業理念である、『より良い社会の構築』につなげるために日本のファーム全体で邁進します」

〈EYについて〉
EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。


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