アシュアランス
IASBの動向

国際会計基準審議会(IASB)IFRS第9号「金融商品」の最終版を公表

2014.07.25

昨日、国際会計基準審議会(以下、「IASB」という)はIFRS第9号「金融商品」の最終版を公表しました。これによりIASBのIAS第39号「金融商品:認識及び測定」を刷新するプロジェクトの「分類と測定」・「金融資産の減損(貸倒)」・「ヘッジ会計」の各フェーズのすべてが完了したことになります。本基準は、2018年1月1日以降開始する会計年度より適用されることになります。なお、一般にマクロ・ヘッジと呼ばれる「ダイナミック・リスク管理(動的リスク管理)」にかかる会計処理は、IFRS第9号の規定には含まれず、別プロジェクトとなります。

IFRS第9号は、金融商品の分類と測定に関してより原則主義に沿った規定を定めると同時に、金融危機の際にも問題視されたIAS第39号の発生損失モデル(これが貸倒損失の認識が遅れる要因の一つとなったと言われます)に代え、より将来指向な予想損失モデルに基づく減損(貸倒)に関する新たな規定を導入するものです。IAS第39号においては減損の客観的証拠の有無を検討することが必要であり、資本性金融商品への投資に関してこれを検討する際には追加的な事項を考慮に含めることが求められていましたが、IFRS第9号における減損モデルは単一であり、この点において、会計基準の複雑さが低くおさえられています。IASBは新しい減損モデルの適用に当たって関係者をサポートする移行サポートグループを立ち上げる予定です。

IFRS第9号の適用、とりわけ予想損失モデルに関する規定の導入により、多くの企業において現在のシステムやプロセスに大幅な変更が必要になることが予想されます。それゆえ、早い段階において本基準にかかる影響度の分析を行うとともに、計画的に対応策の準備を進めることが、本基準の導入を成功裏かつスムーズに行う上でのカギになると考えられます。

なお、弊社は今後、金融商品の分類と測定や予想損失モデルに関して複数のニュースレター(IFRS Developments)を発行し、それぞれの会計処理を概観していくことを予定しております。また、この新しい基準のより具体的な詳細に踏み込んだ解説を、Applying IFRSシリーズ等の解説書及び各種セミナー並びにウェブ情報等を通じて随時提供してまいりますので、ぜひご期待ください。

詳細はIASBウェブサイトをご覧ください。

IASBプレスリリース





情報量は適当ですか?

文章はわかりやすいですか?

参考になりましたか?