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企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議におけるIFRS対応の議論に関する中間的論点整理(案)

2012.06.14

6月14日、金融庁は、IFRSの適用に関する企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議(第10回)を開催しました。

任意適用の検証、規制環境・計画環境等への影響、及び中間的論点整理(案)について説明、議論が行われました。

以下は中間的論点整理(案)の抜粋です。

国際会計基準(IFRS)への対応のあり方についてのこれまでの議論(中間的論点整理)(案)

概括的に整理すれば、わが国の会計基準は、これまでの努力の結果として高品質かつ国際的に遜色のないものとなっており、欧州より国際会計基準と同等であるとの評価も受けているが、今後とも、国際的な情勢等を踏まえ、会計基準の国際的な調和に向けた努力を継続していく必要がある。

その際には、引き続き、以下で述べる連単分離、中小企業等への対応を前提に、わが国会計基準のあり方を踏まえた主体的コンバージェンス、任意適用の積上げを図りつつ、国際会計基準の適用のあり方について、その目的やわが国の経済や制度などにもたらす影響を十分に勘案し、最もふさわしい対応を検討すべきである。また、国際会計基準の開発においては、国際的な連携も念頭に置きつつ、積極的に貢献するとともに、わが国としての考え方については的確に意見発信していくことが重要である。

1. 会計基準の国際的調和

国際的な市場であるわが国資本市場で用いられる会計基準は、国際的に通用する高品質なものであることが必要である。また、会計基準の国際的な調和に向けた努力は継続する必要があり、日本基準を高品質化するような会計基準の変更については、前向きに対応することが適当である。ただし、その際、2011年11月に行われたアジェンダ・コンサルテーションへの意見発信でも示されたような、当期純利益の明確な位置づけ、公正価値測定の適用範囲の整理等の視点は重視していく必要があると考えられる。

2. 国際会計基準の適用

諸外国の状況をみると、各国の制度や経済状況などを踏まえて、IFRSの導入に関しては様々な対応が模索されている。わが国においても、国際情勢を踏まえつつ、わが国の制度や経済状況などに最もふさわしい対応が検討されるべきである。 また、わが国におけるIFRS適用のあり方についての議論を深めるためには、まず、IFRSのどの基準・考え方がわが国にとって受け入れ可能であり、どの基準・考え方は難しいかを整理することが必要である。そのことは、国際的にわが国の立場を明らかにすることにも資するものである。この点については、アジェンダ・コンサルテーションへのわが国の意見発信で示された内容やそれに対するIASBの対応を踏まえて、さらに実務的に検討を進め、今後の審議会の検討に際してそれを参考にしていくことが重要であると考えられる。
なお、IFRSの適用に関しては、投資する際の利便等を踏まえ、市場開設者において、IFRSを適用する市場と日本基準を適用する市場を区分することについて検討してほしいとの要望が聞かれた。

3. わが国としての意見発信

IFRS財団(IASBを含む)に対しては、人的、資金的貢献を継続するとともに、欧州・米国のほか、アジア・オセアニア諸国と連携し、わが国の関係者が一丸となって意見発信の努力を継続することが適当である。また、わが国の意見発信に関連して、本年秋に設置される東京サテライトオフィスの有効活用が喫緊の課題である。

4. 単体の取扱い

国際的には連結財務諸表がより重視される一方、単体財務諸表については、会社法、税法、その他の規制等との関連に配慮が必要となる。連単はあくまで一体が原則であるとの指摘もあるものの、既に連結での米国基準やIFRSの使用が許容されてきているように、連結会計基準の国際的な調和の過程において、いわゆる連単分離が許容されることが現実的であると考えられる。
また、単体開示のあり方については、会社法の枠組みをも活用して、企業負担の軽減に向け、どのような対応が可能かに関して検討を行うことが適当である。

5. 中小企業等への対応

上場していない中小企業等の会計については、IFRSの影響を受けないようにするというこれまでの方針を維持することが適当である。

6. 任意適用

IFRS適用に関しては引き続き審議を継続する一方、現行制度の下で、IFRS適用の実例を積み上げるとともに、その中で、どのような点が具体的にメリット・デメリットとなるのかを十分に把握し、それに対応するための取組みを検討・実行していくべきであると考えられる。また、わが国においては、ピュアなIFRSの任意適用を認めており、この点について、対外的にも積極的に発信していくことが重要と考えられる。

7. 原則主義への対応等

原則主義への対応に関しては、各会計関係者における実務的な取組み、例えば、

  • 作成者における、経営としての主体的判断に基づく、会計方針の設定・会計処理
  • 監査人における、IFRSの適切な理解・適用、わが国監査法人の主体的役割、企業との密接なコミュニケーション
  • 当局における、例えば、必要に応じたプリクリアランス制度の導入や執行上のガイダンスの策定など、適切な執行を確保するための方策

等について、各関係者間において適切な連携を行いつつ、任意適用企業において新たに把握される問題点も含め、検討を深めていくことが必要であると考えられる。

資料は企業会計審議会ウェブサイトに掲載されています。




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