アシュアランス
日本の動向

IFRS適用における金融機関の課題と対応

2015.02.09
(2015.03.31更新)
大樂 弘幸(Hiroyuki Dairaku)
新日本有限責任監査法人
金融部 シニア・マネージャー
公認会計士・CFA協会認定証券アナリスト 金融機関および事業会社の財務諸表・内部統制監査に従事。東証一部上場企業の経理・財務部にも所属した経験を持つ。また、2012年7月から2014年9月まで、金融庁総務企画局企業開示課へ出向し、2014年10月より新日本に復帰。当局や財務諸表作成者の経験を活かし、IFRSアドバイザリー業務も担当。

概要

  • IFRSの任意適用企業の拡大を謳った2014年6月の改訂版「日本再興戦略」の公表以降、金融庁企業会計審議会、企業会計基準委員会(ASBJ)、日本証券取引所グループら関係組織一丸となった取組みが進展。
  • 海外でも、2014年7月のIFRS第9号「金融商品」完全版公表により、多くの欧州金融機関でIFRS第9号適用に向けた検討が始まっています。

企業会計審議会(金融庁)の動向

  • 第1回会計部会(2014年12月開催)では、「強制適用の是非は当面判断せず、日本基準の高品質化(コンバージェンス)を整理していきたい」との主旨の方針を事務局が説明しました。

企業会計基準委員会(ASBJ)の動向

  • 2014年7月に修正国際基準(JMIS)の公開草案を公表しました。
  • 本公開草案は2012年12月31日時点で公表されていたIFRSを対象に検討されたため、2013年以降に公表されたIFRS第9号の一部が検討対象となっていません。

日本証券取引所グループの動向

  • 2015年3月31日以降の決算短信(通期決算)において、現時点では検討していない上場会社も含め、IFRS適用に関する方針を記載することを要求されます。

米国におけるIFRSの動向

  • 米国証券取引委員会(SEC)の主任会計士が2014年12月、「米国内でのIFRS全面適用は困難だが、IFRS任意適用を含む様々な選択肢を今後検討していく」との主旨の内容を発言しました。

IFRS第9号「金融商品」完全版の公表

  • 国際会計基準審議会(IASB)が2014年7月、IFRS金融商品会計の主要3項目(分類・測定、減損、ヘッジ会計)を網羅したIFRS第9号「金融商品」完全版を公表しました。2018年1月1日以降開始事業年度からの適用が要求されます(早期適用も認められます)。

想定される影響

  • 金融機関が最も関心を寄せる完全版IFRS第9号が公表されたことで、IFRS移行の具体的検討がしやすい環境が整いました。
  • IFRSのマクロヘッジの取扱いに関しては今後の検討事項であり、日本基準の業種別委員会報告第24号・第25号を適用する銀行にとって、オープンポートフォリオを前提とするマクロヘッジの議論の進展には今後も注視が必要です。

詳細な解説(EY Japan FSO Thought Leadership)


【本件に関するお問い合わせ先】

大樂 弘幸 (Hiroyuki Dairaku)
新日本有限責任監査法人
金融部 シニア・マネージャー
E-mail: raat@jp.ey.com




情報量は適当ですか?

文章はわかりやすいですか?

参考になりましたか?