IPO(企業成長サポート)
セミナー開催報告

IPO準備期間で直面する諸論点について~IPO後の持続的な成長のために~

2015.06.26
企業成長サポートセンター
マネージャー 公認会計士 小田 陽一

2015年5月26日(火)に「IPO準備期間で直面する諸論点について~IPO後の持続的な成長のために~」と題してIPOを検討している企業を対象としたセミナーを開催しました。

本セミナーは、株式会社東京証券取引所に特別協賛、SMBC日興証券株式会社、株式会社AGSコンサルティングに協賛いただきました。講師・パネリストとしてもご登壇いただき、取引所、主幹事証券、コンサルティング会社、監査法人からの幅広い視点で、IPO実務者が直面する諸論点についてご説明・ディスカッションを行いました。当日は、現在IPOを検討されている会社を中心に定員を超える大勢の方々にご参加いただきました。

1. コーポレートガバナンス・コードの概要及び審査の取扱い

株式会社東京証券取引所 上場推進部 永池 翼 氏

日本企業の「'稼ぐ力'を取り戻すためには」との観点から、コーポレートガバナンスの強化策の一環としてコーポレートガバナンス・コードが導入(平成27年6月1日から適用)されました。また企業との建設的な対話を通じ、企業の持続的成長を促す機関投資家の行動原則(日本版スチュワードシップ・コード)についても整備されています。

永池氏から、このようなコーポレートガバナンス・コードが導入された経緯及び背景についての解説と今後予定されているガバナンス報告書での開示についてご説明いただきました。

2. IPO準備期間におけるM&Aに関する規制、留意点

株式会社東京証券取引所 上場推進部 永池 翼 氏
SMBC日興証券株式会社 公開業務部長 河内 一宏 氏

IPO実務に関して従来、上場準備段階におけるM&A等の組織再編を実施することは、難しいとされてきましたが、昨今、上場準備段階においてM&Aを実施する例も出てきています。

永池氏は、組織再編に係る上場制度の取扱い及び留意事項についてご解説されました。またIPO前に組織再編を実施した場合に形式要件への適合状況や申請会社の財政状態及び経営成績等の期間可能性を確保するための提出資料についてもご解説いただきました。河内氏からは、IPO前にM&Aを実施する場合の実務上の留意点について、M&Aの目的とその合理性、事業計画への反映、内部管理体制の整備・運用の面からご解説いただきました。

3. パネルディスカッション
「IPO準備における諸論点について」

【パネリスト】
株式会社東京証券取引所 上場推進部 及川 清 氏
SMBC日興証券株式会社 公開業務部長 河内 一宏 氏
株式会社AGSコンサルティング 取締役 西島 聡 氏

【ファシリテーター】
新日本有限責任監査法人 企業成長サポートセンター 飯塚 徹

【ディスカッション項目】

  • IPOを取巻く環境の変化について
  • 特別情報の廃止がIPO実務に与える影響
  • 内部統制監査の猶予がIPO実務に与える影響
  • 適正な業績管理体制の構築に向けて
  • 不正への対応
  • 上場時期の集中への対応

IPOを取巻く環境は、新規上場時の有価証券届出書にて開示される財務諸表の年数の短縮、新規上場後3年間の内部統制報告書に対する監査の猶予等の規制緩和が実施された一方で、上場直後の業績下方修正や不正が発覚する事例が発生しており、2015年3月31日には、日本取引所グループより日本証券業協会および日本公認会計士協会に対して「新規公開の品質向上に向けた対応のお願い」が提出されています。

及川氏には証券取引所のお立場から、「新規公開の品質向上に向けた対応のお願い」が提出された経緯、背景をご説明いただきました。また、現在話題となっている業績管理体制について、実際の審査現場からの経験談を交えながら、審査の概要、業績管理が困難な業種や業態、求められる精度、対応策などをご解説いただき大変活発なディスカッションとなりました。

河内氏は主幹事証券のお立場から、内部統制監査の猶予が上場準備にもたらす影響や上場準備中に不正が発覚した場合の対応や上場スケジュールに与える影響についてご解説されました。

西島氏からは、IPOコンサルタントとしての実務経験を基に、上場に向けて効率的に内部統制を整備するポイント、業績管理体制の構築のポイント・留意点をご説明いただきました。



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