IPO(企業成長サポート)

2012年 IPO市場の概況

2012.12.14

早いもので今年も残すところあと半月程となってしまいました。この1年を振り返るといろいろな出来事がありましたが、最後に衆議院の解散総選挙という大きな出来事で締めくくるような感じです(この後何もなければと話ですが)。
さて、年内の新規承認がほぼ出そろった感があります(12月10日時点)今年2012年のIPO市場ですが、2011年に引続き新規IPO会社数が増加し、結果として46社になりました(Tokyo Pro Marketを除く)。2011年が36社でしたから、10社増加となり、2008年下期に発生したリーマンショックに端を発した世界経済不況の影響で、2009年に史上最低である新規IPO会社数19社となってから継続して増加してきています。
増加したとはいってもリーマンショックが起きた2008年は、結局49社が新規IPOをしているため、その後4年をかけて以前の水準にやっと戻ってきたというべきなのかもしれません。それ以前は毎年100社を超える新規IPOがあったことを考えると、まだまだIPO市場も回復したいう状態ではなさそうです。
2012年の新規IPO会社についてですが、8月に日本航空(株)という大型IPO(ご存知のように資本市場へのカムバックです)がありました他、2011年と比べてみるといくつか特徴がみられます。

1. 資金調達額の変化

2012年の1社当たり平均総資金調達額を2011年と比較してみると下表のとおりになります(12月10日時点までに公開価格が決まっている会社のみ)。

年度 社数 総資金調達額(千円) 平均調達額(千円)
2011年 36社 165,974,407 4,610,400
35社(ネクソン除く) 68,009,657 1,943,133
2012年 38社(12月10日時点) 709,245,247 18,664,348
37社(日本航空除く) 45,995,247 1,243,115
※総資金調達額=公開価格×公開株数

このように、全体として2011年の約1,660億円と比較して7,092億円と約4倍強の資金調達額になっており、1社平均調達額も2011年が46億円だったのに対して186億円と4倍に達しています。
これを単純に見ると、2011年と比較して資金調達が大きくなっており、ある意味IPO市場が回復しつつあるように見えますが、日本航空(株)が単独で6,632億円の資金調達をしており、日本航空を除くと全体で約460億円、1社平均12億円とむしろ2011年より小さくなっています。2011年も12月に東証マザーズに新規上場した(株)ネクソンが単独で約980億円を調達していますが、残りの会社全体で680億円、1社平均約19億円を調達していることを見ても、今年もIPO市場は回復途上ということがいえると思います。

2. 新規IPO会社数の市場別推移

2012年の市場別にみた新規IPO会社数は、東証マザーズへの新規上場が大幅に増えています。これは、アーリーステージの会社やベンチャー企業等がIPOを目指していることを示していると考えられ、しかもこの傾向は2010年から2012年にかけて顕著になってきています。

市場別新規IPO社数 市場別新規IPO社数

3. 市場別の資金調達状況

資金調達の面から2012年を見てみると、やはりダントツで東証1部での調達金額が大きいのが見て取れます。

市場別の資金調達状況 調達金額割合

特に2012年は日本航空という超大型案件があったため、上表のような歪な感じになってしまっていますが、やはり東証1部に直接新規上場する会社は、その事業基盤、資金調達能力等が別格ということでしょうか。

今年のIPO市場は、このように順調に新規IPO社数は増加しつつあるものの、特殊な事例を除き1社当たりの資金調達額が少し縮小していることから、少し回復基調ではあるものの踊り場的な状態と言えるのかもしれません。



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