IPO(企業成長サポート)

日本の新規上場動向 ─ 2015年1月~12月/2016年1月~3月

2016.06.15
企業成長サポートセンター 税理士
左近司 涼子

1. 2015年1月~12月の新規上場市場の概況

2015年の国内株式市場は15年ぶりに日経平均株価終値が20,000円台に回復しました。その後、中国経済成長不安の影響で中国を始めとして世界各国の株式市場で年初来安値を割り込み、その影響で国内市場も下落の傾向となり一時は17,000円台を付けましたが、アベノミクス以降順調に回復してきている企業業績の下支えもあり、12月は19,000円台に回復し一年を終えました。

新規上場市場も順調な伸びをみせ、新規上場企業数は昨年より18社増の98 社(TOKYO PRO Market を含む。以下同様)という高い水準となりました。新興市場では、マザーズが全体の75%を占め、新規上場数61社と前年比で17社増となり高い伸びを示しました。名証セントレックス、福証Q ボード、札証アンビシャスにもそれぞれ1社ずつ上場しており、全国各地域の市場の活性化を期待させる結果となりました。

東証1部2部も前年に比べて、3社減少しているものの日本郵政(株)、(株)ゆうちょ銀行、(株)簡保生命の郵政3社といった大型上場があり、活況なIPO市場となりました。

表1 最近5年間(1月~12月)の市場別新規上場企業数
市場   2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2015/2014増減
東証 1部 2 2 6 10 8 △ 2
東証 2部 7 5 6 10 9 △ 1
名証 2部 0 0 0 1 0 △ 1
福証 本則 0 0 1 0 0 0
マザーズ   11 23 29 44 61 17
JASDAQスタンダード 13 14 11 11 11 0
JASDAQグロース 3 0 1 0 0 0
名証セントレックス 0 0 0 1 1 0
福証Qボード 0 1 0 0 1 1
札証アンビシャス 0 1 0 0 1 1
TOKYO PRO Market 1 2 4 3 6 3
① 全市場合計 37 48 58 80 98 18
② ①の内で新興市場合計 28 41 45 59 81 23
(②/①比率) 75.7% 85.4% 77.6% 73.8% 82.7%  
(注1)対象期間に新規上場実績のある市場のみを上記に記載しています。
(注2)東京証券取引所は2012年7月にTOKYO AIM取引所を吸収合併し、「TOKYO AIM」を「TOKYO PRO Market」と改称しています。
(注3)東証と同日に他の市場に上場している場合は、東証の実績に含めています。

2. 2016年1月~3月の新規上場市場の概況

2016年の国内株式市場は1月初めの日経平均株価終値が18,000 円台のスタートとなり、その後の経済不安から一時は14,000 円台の年初来安値をつけましたが、3月末には16,000 円台に回復してきています。

新規上場企業の直前期の売上高の分布を見ると、10億円未満の企業が3 社(13%)、10 億円以上50 億円未満の企業が6 社(26%)、50億円以上100億円未満の企業が7 社(31 %)であり、売上高100億円以下の企業が全体の7割を占めます。2015年の新規上場企業(郵政3社)を除く売上高平均が約85億円であることから、ほぼ昨年並みの企業が今年も上場しているといえます。

また初値時価総額の分布をみると、時価総額50億円以上100億円未満の企業が最も多く10社(44%)であり、50 億円未満の企業6 社(26%)と合わせると全体の7割を占めます。時価総額500億円以上を超える企業はなく、2015年は9社であったことからも、この3か月間は時価規模が比較的小さい新規上場が多い傾向にあります。

表2 最近5年間(1月~3月)の市場別新規上場企業数
市場   2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2015/2014増減
東証 1部 0 3 3 0 2 2
東証 2部 0 2 1 1 2 1
名証 2部 0 0 0 0 0 0
福証 本則 0 0 0 0 0 0
マザーズ   4 6 6 17 13 △ 4
JASDAQスタンダード 3 2 2 3 6 3
JASDAQグロース 0 0 0 0 0 0
名証セントレックス 0 0 0 0 0 0
福証Qボード 0 0 0 0 0 0
札証アンビシャス 0 0 0 0 0 0
TOKYO PRO Market 0 0 0 2 0 △ 2
① 全市場合計 7 13 12 23 23 0
② ①の内で新興市場合計 7 8 8 22 19 △ 3
(②/①比率) 100.0% 61.5% 66.7% 95.7% 82.6%  
(注1)対象期間に新規上場実績のある市場のみを上記に記載しています。
(注2)東京証券取引所は2012年7月にTOKYO AIM取引所を吸収合併し、「TOKYO AIM」を「TOKYO PRO Market」と改称しています。
(注3)東証と同日に他の市場に上場している場合は、東証の実績に含めています。

図1 2016年(1月~3月)新規上場企業 直前期売上高
図1 2016年(1月~3月)新規上場企業 直前期売上高

図2 2016年(1月~3月) 新規上場企業 初値時価総額
図2 2016年(1月~3月) 新規上場企業 初値時価総額<



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