IPO(企業成長サポート)

日本の新規上場動向 - 2018年1月~3月

2018.04.20
企業成長サポートセンター
税理士 左近司 涼子

1. 新規上場市場の概況

2018年1月~3月の国内株式市場は、年明け日経平均株価終値23,506円でスタートし、その後2月に入り22,000円を割り込み20,000円~ 22,000円台で変動し、3月末には21,454円となり落ち着いた状態が続いております。そのような市場環境の中で、新規上場企業数は、17社(TOKYO PRO Market を含む。以下同様)となりました。前年同期(2017年1月~ 3月)と比較した場合11社減となり、4年ぶりに出足の遅いスタートとなっております。市場別に見ると、全体の64.7%にあたる11 社がマザーズに上場しており、新興市場合計で全体の76.5%を占めています(表1)。

2. 新規上場企業データの分析

業種別では、サービス業7社が全体の40%以上を占め、他の業種社数と開きが見られます。次いで多いのは金属製品製造業、情報・通信業、不動産業の2社(各11.8%)で、他にも多岐にわたる業種が上場しています(表2)。

本社所在地別では、全体の52.9%にあたる9社の本店所在地が東京都であり、依然として東京都が中心です。東京都以外に本店所在地がある場合でも上場市場は東証に集中しています。

直前期の売上高の分布を見ると、10億円未満の企業が3社(18%)、10億円以上50億円未満の企業が8社(47%)であり、全体の3分の2を売上高50億円未満の比較的小規模な企業が占めています。売上高が500億円を超える新規上場企業は日総工産(株)1社にとどまっています。

初値時価総額の分布を見ると、中位のレンジであります100億円以上200億円未満の企業が7社(41%)、200億円以上500億円未満の企業が4社(23%)であり、全体の2/3程度を占めております。また、TOKYO PRO Marketを除いた新規上場企業においては、公募割れ(初値が公開価格を下回る企業は16社中2社となっており、初値上昇率の平均も150%とIPO市場の好況さが伺われます。

監査法人別では、17社中15社が大手監査法人となっております。2015年1月~2018年3月までを通算すると新日本有限責任監査法人84社(28.2%)、有限責任監査法人トーマツ79社(26.5%)、有限責任あずざ監査法人が60社(20.1%)となっております。

(下の図をクリックすると拡大します)

表1 最近5年間(1月~12月)の市場別新規上場企業数

表2 2018年(1月~3月)の業種別新規上場企業数

 社数 シェア
建設業15.9%
金属製品製造業211.8%
情報・通信業211.8%
卸売業15.9%
小売業15.9%
その他金融業15.9%
不動産業211.8%
サービス業741.2%
合計17100.0%

表3 2018年(1月~3月)の地域別新規上場企業数

 社数 シェア
北海道15.9%
埼玉県15.9%
東京都952.9%
神奈川県15.9%
長野県15.9%
岐阜県15.9%
大阪府211.8%
兵庫県15.9%
合計17100.0%