IPO(企業成長サポート)

日本の新規上場動向 - 2020年1月~6月

2020.08.03
EY新日本有限責任監査法人
企業成長サポートセンター
税理士 左近司 涼子

1. 新規上場市場の概況

2020年1月~6月の国内株式市場は、年明け日経平均株価終値23,215円でスタートし、2月以降はコロナ感染対策の影響を受け3月中旬には17,000円台に落ち込むものの、徐々に回復し6月末には22,288円となりました。そのような市場環境の中で、新規上場企業数は39社(TOKYO PRO Marketを含む。以下同様)となりました。前年同期(2019年1月から6月)と比較した場合2社減となっております。市場別に見ると、全体の56.4%にあたる22社がマザーズに上場しており、新興市場合計で全体の84.6%を占めています(表1)。

表1 最近5年間(1月~6月)の市場別新規上場企業数

(単位:社)
表1 最近5年間(1月~6月)の市場別新規上場企業数
(注1)対象期間に新規上場実績のある市場のみを上記に記載しています。
(注2)東証と同日に他の市場に上場している場合は、東証の実績に含めています。

2. 新規上場企業データの分析

業種別では、サービス業が16社(41.0%)、情報・通信業が7社(17.9%)であり、他の業種社数と開きが見られます。次いで多いのは建設業の4社(10.3%)、卸売業3社(7.7%)となっています。(表2)

本社所在地別では、全体の69.2%にあたる27社の本店所在地が東京都であり、依然として東京都が中心です。東京都以外に本店所在地がある場合でも上場市場は東証に集中しています。赤字上場(直前期の当期純利益が赤字で上場した会社)数はマザーズ上場2社、TOKYO PRO Market1社です。

表2 2020年(1月~6月)の業種別新規上場企業数/表3 2020年(1月~6月)の地域別新規上場企業数

表2 2020年(1月~3月)の業種別新規上場企業数/表3 2020年(1月~3月)の地域別新規上場企業数

直前期の売上高の分布を見ると、10億円未満の企業が4社(10%)、10億円以上50億円未満の企業が18社(46%)であり、全体の2分の1程度を売上高50億円未満の比較的小規模な企業が占めています(図1)。売上高が500億円を超える新規上場企業はありませんでした。

初値時価総額の分布を見ると、50億円未満の企業13社(33%)、50億円以上100億円未満の企業が13社(33%)であり、全体の3分の2程度を占めております(図2)。また、TOKYO PRO Marketを除いた新規上場企業においては、公募割(初値が公開価格を下回る)企業は、34社中18社となっております。

図1 2020年(1月~6月)新規上場企業・直前期売上高/図2 2020年(1月~6月)新規上場企業・初値時価総額

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監査法人別では、39社中24社が大手監査法人となっております。2017年1月~2020年6月までを通算するとEY新日本有限責任監査法人85社(25.8%)、有限責任監査法人トーマツ74社(22.5%)、有限責任あずさ監査法人が73社(22.2%)となっております。

表4 2017年~2019年、2020年1月~6月の監査法人別新規上場企業数

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