事業計画を策定する際の注意点について教えてください。

2012年11月27日
カテゴリー IPO Q&A

Question

事業計画を策定する際の注意点について教えてください。

Answer

事業計画を策定するときには3つの視点が必要です。

【視点1】「成長性」がイメージできること
事業計画では、業界マーケット全体の成長性はもちろん、マーケット内における自社の成長性を、具体的な根拠に基づき説明できることが必要となります。その際に、どのように成長していくのか分かりやすい成長ストーリーを描くことが必要です。

【視点2】説得力のある「合理性」があること
自社のビジネスモデルの特徴(強み・弱み)、事業展開に際して考慮すべき様々な要素(業界環境や競合他社の状況、製商品・サービスの需要動向、原材料市場等の動向、主要な取引先の状況、法的規制の状況等)を反映して合理的に策定されていることが必要です。また、販売・研究開発・購買・製造・外注等の計画と、設備投資計画、人員計画、資金計画との関係が明確になっていることも必要不可欠です。その際、【視点1】で述べたように「成長性」の裏付けを明確にし、立案した計画相互の整合性を合理的に説明できるようにすることが必要です。

【視点3】計画の「実行可能性」があること
事業計画を遂行するために必要な事業基盤が整備されていること、もしくは当該事業基盤が将来において整備される合理的な見込みが必要となります。事業計画の遂行に当り必要となる、営業人員や研究・開発人員等の人的資源、事業拠点や設備等の物的資源、投資資金等の金銭資源など各種経営資源等との整合性が必要となります。

また、必要とする資金量や調達タイミングは、ある程度幅を持たせ、多少の環境変化があっても大きな事業リスクを負わないいくつかの選択肢を用意すべきです。安易に計画を変更することは禁物ですが、当初の計画に固執することなく、状況に応じて柔軟に対応していくことも必要です。