種類株を残してのIPOは可能でしょうか。

2012年11月27日
カテゴリー IPO Q&A

Question

種類株を残してのIPOは可能でしょうか。

Answer

種類株とは配当優先権など普通株とは権利の内容が異なる株式を指し、大まかな分類を示すと、①配当や残余財産分配が優先または劣後する株式、②他の種類株への転換権を持つ株式、③役員の選任のほか株主総会議案への拒否権を持つ株式、④他の株式より議決権が多い、または少ない株式を指します。

米国では種類株を利用したIPOが盛んですが、日本では株主平等の原則が重視されることから、上場前に種類株を普通株に転換しておくことが通例です。しかし、日本の証券取引所が種類株を保持したIPOを認めていない訳ではありません。上場審査においては、上記の③④のような【株主の権利を制限する】株式に関しては、その導入理由が最終的に株主の利益となるのか、それとも経営陣の単なる保身なのか、重点的な審査が行われます。また、買収防衛策に関しても、同様の趣旨で重点的な審査が行われます。